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企業様向け

04_研修は企業の成長に寄与しているか? 〜研修効果の可視化と定着化〜

2020.03.25

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企業成長のために社員研修を実施したが、やりっぱなしのままで終わってしまい効果がわからない…。研修を実施されてきた多くの方がこの悩みをお持ちだと思います。お金と労力を費やすからこそ研修効果をきちんと「可視化」したいという動きが企業の中で高まっています。本コラムでは、研修効果の実情をお伝えするとともに、研修の効果測定手法、そしてどうすれば研修を成果に結びつけられるのかをお届けします。

 

 

1. 研修効果の可視化

研修効果はあったのか?と疑問に思うのは、研修後の受講者に変化が見えにくいため、研修効果を感じられないことがあります。この原因として、研修で学んだことを現場に生かすかどうかは本人次第であることと研修直後にその意欲が高くても、現場に戻ると他の業務が優先されてしまうことが挙げられます。

 

アンケート結果では研修への満足度が高くても、リアルな現場で活用しているのか見えていないのが現状といえるでしょう。事実として研修後の効果検証を実施している企業は3割に満たず(出典:「日本の人事部 人事白書2018)、効果検証が実施されている場合もアンケートやヒアリングが主流です。とはいえ、ここで諦めてしまえば費用や労力をムダにしてしまうだけです。研修の効果検証を実施し、研修効果の定着化に繋げるために何が足りないのかを企業全体で認識する必要があるでしょう。

 

 

2. 研修の効果検証手法

効果検証を実施する際、どのように行うのがよいのでしょうか?ドナルド・カークパトリック教授は研修効果を4つの段階で評価することを提唱しています。

 

レベル1:反応(reaction)  研修プログラムが役に立ったか、面白かったか

レベル2:学習(learning)  研修での学びを覚えているか、理解しているか

レベル3:行動(behavior) 研修での学びを業務で実践しているか

レベル4:結果(results)   研修での学びを実践し成果が出ているか

 

効果検証をレベル34で実施できればと考えている方も多いのではないかと思います。しかし、それができないのはレベル34の効果検証は相当な労力がかかる、また検証データを取得し、評価する難易度が高いからなのは言うまでもありません。

検証のためにアンケート、テスト、ヒアリング、KPI設定などの測定手法に取り組みながら、この古くて新しい課題に向き合っています。

 

3. 研修での学びを成果に繋げるために


研修で学ぶことと、実践することには大きな溝があります。研修での学びを実践し、成果が生み出されることを「研修転移」と呼びます。研修転移を実現するために重要なポイントは何でしょうか。

 

1つ目は、研修後の行動を明確に決めてもらうことです。研修での学びを実行するきっかけが受講者側にない場合があります。それを防ぐためにも研修後に何を、いつまでにするのか明確に決めておくことが重要です。

 

2つ目は、現場に戻った後の周囲のフォローです。特に上司が実行に移しているか、それの成功・失敗について継続的にフィードバックしていくことで学びの吸収力が高まり、効果が定着化していきます。

 

共通項は「行動」です。先ほど出てきましたカークパトリック教授の4つの分類でも「反応・学習」という比較的単純にコントロールできるものと、変数が多く複雑性が高い「成果」

を結びつける結節点が「行動」で、これこそが研修転移を実現する鍵と言われています。

 

4. 研修効果の「定着化」

研修で得たことは、継続してその効果を定着化させていくことが重要です。定着化を実現するために、いくつかの事例を挙げてみます。

 

■上司やチームを巻き込む

面白いアイディアが閃いても、自分の中で終わらせてしまえば宝の持ち腐れです。上司との1on1やチームに共有することで他者の力が加わり、小さなアイディアに肉づけがされて具体的な次の行動へと移せます。受講者同士での交流も有効です。

 

■周囲からの積極的なフォローアップ

研修を受けたメンバーは不安を抱えながらも新しい挑戦に意識を向けている状態です。しかし、本人のみに委ねてしまうと高いモチベーションも急降下してしまう可能性があるのも否定できません。上司や周囲が理解を示し、企業が支援サポートする、この体制が安心と信頼に繋がり、定着化への大事な一歩となります。

 

■定量的・定性的な振り返り

研修後、適切なタイミングで定期的な振り返りをしっかり行うことが日々の業務に研修内容を定着させ、長期的な組織の成果に繋がります。

 

研修効果の定着化が難しいといわれる理由には、モチベーションの維持と周囲の協力が深く関係しています。とはいえ、四六時中サポート体制に入るのは現実的に厳しい問題でしょう。ENAGEEDでは研修での学びを成果につなげるために「GEAR」というツールを提供しています。学びを現場で業務の目標達成行動を通じて実践し、上司とその達成状況について支援やアドバイスを受けます。また、違和感を捉えた時点で発案と実行策を組み立てられる主体的な行動をとれる機能を実装しています。

 

不確実な未来に勝ち残るためには、時間をかけて着実に行うよりもスピードと実行力を優先して考えるのが今の時代に適した社員研修です。正解のない問いに対して、周囲を巻き込みながら解決していく力を身に付けていく、そのような研修を企業として考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

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