「時代の変化を読み解く」令和に求められる人材・組織とは

企業様向け

21卒はどうする?コロナ禍での新卒新人育成

2020.10.22

新人育成

 

2020年はコロナにより各所で大きな変化が生まれましたが、「新卒新人の育成・オンボーディング」も影響を受けました。

4月の入社式および新卒研修をリアルでの開催は中止し、オンラインで実施された企業も多かったのではないでしょうか。

 

受け入れ側のマネージャー・従業員も働き方が変わる中、育成を試行錯誤しながら「なんとか」やり切ったというのが実態かと思います。

コロナを起点にした新しい働き方は来年も続く可能性が高く、21卒新人についてはしっかり準備が必要になってきます。


では、新しい働き方に対応して新卒新人の育成・オンボーディングは進化していけるのか。

今回は、新人育成の本質的な意味を捉えながら、時代に即した大切なポイントをお話いたします。

 

 

■コロナで起きた新人育成の混乱

コロナにより4月実施の入社式・新卒研修が延期になったり、オンライン実施だったりとスピード対応が求められました。

しかし、より混乱が大きかったのは育成です。
オンラインを中心にした働き方がスタートした新人にとって何が難しくなったのでしょうか。

 

①職場への適応

物理的に同じオフィスで働いている時に生まれる重要なことは、「見て学ぶ」です。

「観察学習」とも呼ばれますが、上司、先輩の仕事を目で見て、耳で聞き、空気を感じて学ぶことは情報量が多く、学習効果として非常に高いです。しかし、オンラインに切り替わることで「観察学習」が全くできなくなり、マニュアルといったテキスト情報やフォーマルなオンライン会議同席に留まり、職場で求められる業務理解や仕事の進め方の難易度が上がっています。

 

また、コミュニケーションについても雑談といったインフォーマルなコミュニケーション機会が極端に減り、職場や仕事に対するエンゲージメントが高まりにくい状況になっています。

 

②同期の関係性

新人における同期という存在は特別なものです。

同期との情報交換は部署での仕事の違いや、会社が果たす多面的な価値の理解を深めることができます。

また、フラットでありながらも相互に刺激や支援を与え、成長するきっかけともなりますが、今の環境下の中で同期間での連携が生まれにくくなっています。

 

リクルートマネジメントソリューションズ 2019年新入社員意識調査によると、「どのような職場で働きたいですか?」という質問に対して「お互いに個性を尊重する(+16.4pt)」、「お互いに助け合う(+12.4pt)」が大きく伸びています。

 

新入社員がそれぞれの個性を大事にしながらチームワークを重視することを望んでいながら、希望とはギャップが生まれやすい環境になっているのが現状です。

 

                            [図2]新入社員の意識調査 

意識の変化

 

 

■混乱への対応と現実

では、何もしなかったのかというと、そんなことはなく企業ごとに様々な取り組みを実施しています。

オンラインでの頻繁なショート会議(朝会、夕会)、人事主催の同期Zoom懇親会、就業時間中のオンライン雑談時間設定。

 

しかし、現実は「育成が思うように進んでいない。」そういった感覚をお持ちの方が多いようです。

実際に新人も「このままで本当に業務を進められるのだろうか」、「自分のスキルは上がっているのだろうか」

といったモヤモヤが生まれたまま解消できていないケースが見受けられます。

 

この問題を放置してしまうと育成が滞るばかりか、力をかけて採用した新人が「この会社にいていいのだろうか?」という思考に陥る可能性が出てきます。

 

 

■新人育成の目的と変化

では、改めて新人を育成する目的とは何でしょうか。

普遍的に変わらない、新人育成の目的は以下ではないでしょうか。

 

・学生から社会人へのマインドチェンジ(トランジッション)

・会社の文化、理念の理解

・早期の戦力化

 

特に社会人へのマインドチェンジとして仕事=「与えられるもの」→「自ら作り出すもの」を理解することは非常に重要です。

これを理解した上で、仕事に対して受け身ではなく自律的に考え、行動していくスタンスが生まれると育成スピードが大きく変わります。

 

しかし、変化していることもあります。

 

1つ目が世代間ギャップです。今の新人はチームワークや丁寧なコミュニケーションスタイルを好みます。

またZ世代と言われ、ビジュアル、動画、オンラインといったものへの受容が高いです。

この観点を理解した上で、新人も受け入れる側も互いに他者視点にたったコミュニケーションがより重要になってきます。

 

2つ目は働き方の変化です。テレワークが進む中で、働き方のアップデートが求められています。

「意思決定、コミュニケーションフロー、業務プロセス」という働き方のソフトに変化が求められ、ここに重要なキーワードが「能動性」と「組織信頼」です。コミュニケーションフローや業務プロセスの変化は新卒育成においても当てはまります。ここが変化していないと新人は職場適応に大きく遅れをとります。

 

※(参考)来たるテレワーク停滞期!乗り越えるために大切なこととは

 

 

■ニューノーマル時代の新人育成のポイント

では、この時代において新人育成をどのようにしていくと良いのでしょうか。

 

1つ目のポイントは「相手のストーリー」を理解することです。

オンライン環境において職場適応の難易度は非常に高まっています。

その中で先輩やメンターが新人のストーリーを知る(=人としての関心を持つ)ことが、新人が職場適応を実現するきっかけとなります。

 

職場適応ができると新人は貢献したい、意欲的に学びたいと思えるきっかけが生まれ、そこから自律的に学習する、行動するといった変容が生まれます。

 

2つ目のポイントはオンラインでの研修効果を高めるコミュニケーション設計です。

オンラインでありがちな一方的なものではなく、相互にコミュニケーションできる場づくりができるか否かです。

新人研修で互いの価値観、経験をもとにした相互コミュニケーションを深く取れることで、同期同士の理解が深まり、相互支援、相互刺激を実現する下地をつくることができます。

 

コロナの収束はまだわからず、新しい働き方が来年も続き、スタンダードになっていきます。その際に新人の皆様が、職場に適応し、自らの働きがいをもって組織で活躍していく。そんな新卒育成支援をできることが私たちエナジードの願いです。

 

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エナジードはオンライン下において重要な「自律」と「組織信頼の醸成」を実現するコンテンツメニューを用意しております。

また新人育成においてもオンラインで100名を超えるアクティブラーニング実績他多数あり、Z世代の学習効果を高める研修内での動画ツール、デザイン性にこだわった教材を用いています。

新人育成での導入事例、活用手法につきましてご相談ありましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

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