文部科学省から発出された「キャリア・パスポート」の導入。

20204月よりすべての小・中・高で実施されますが、導入にあたって重要視しなくてはならないことが2点あります。ひとつ目は現場の先生方の負担を減らすこと。そしてふたつ目は導入に対する行動量を確実に成果に変えること。そのためには新教育指導要領によって示された、これからの社会に必要な人間を育てる教育について、多くの情報を得ることが求められます。こちらの特集では、学び続ける意欲と効率的に学ぶための手法を身につける、エナジードのノウハウが注目される理由をお届けします。

 

20204月より実施される「キャリア・パスポート」とは?

なぜキャリア・パスポートが必要なのか? これまでの教育とこれからの教育を比較しつつ、キャリア・パスポートの役割について、解説します。

■変わる、日本の教育と就職採用の基準

「世界のトラフィックの推移及び予測」総務省情報流通白書2019年度版より経営者や管理職、役員世代(4060代)における過去の日本の就職採用基準は「学歴の高さと同調性」でした。学校の成績が優秀であり、有名大学出身者であることがステータスとされたことから、勉強にきちんと取り組む真面目な子どもを育てることが求められていました。しかしグローバル化や人工知能(AI)の進化、情報通信技術の普及により、ここ数年で個人がこの膨大な情報(参考データ:総務省情報流通白書2019年度版より「世界のトラフィックの推移及び予測」)の中から自分の力で判断の根拠や理由を示しながら考えを発信しなければならない、そんな社会が到来しました。

 

「世界のトラフィックの推移及び予測」総務省情報流通白書2019年度版よりさらに一般社団法人 日本経済団体連合会が行なった2018年度新卒採用に関するアンケート調査(参考データ:「選考にあたって特に重視した点」)によると、企業が選考にあたって重視した項目トップ3は「コミュニケーション能力」「主体性」「チャレンジ精神」であり、「履修履歴・学業成績」は20項目中17番目という位置付けでした。

また、大学入試においても学力試験に加え、記述式問題の出題が増え、思考力・判断力・表現力が問われるようになることはすでにご存知のことと思いますが、前述の項目以外にも調査結果に並んだ企業が重視する特性はアウトプット型のものばかりです。ディベートやプレゼンテーションなど多面的な入学試験は企業の求めるスキルに近づいています。今後ますますこの傾向は強まっていくでしょう。

かつての理想の生徒の姿は「現代社会が求める新卒社員」と合致しません。では次の世代に理想とされるのはどういった生徒像なのか。この進化著しい情報化社会、その求めに即した新しい教育を実現する端境期に、今の学校は立たされています。

 

 

■キャリア・パスポートの役割とは?

キャリア・パスポートは、学生たちが自らの学習状況を振り返りキャリア形成を考える際、自分自身の変容や成長を自己評価できるよう工夫されたポートフォリオです。所属する集団や組織から与えられたもの、日常生活の中で習慣的に行うもの、これらを含めたさまざまな役割関係や価値を学生が自分で取捨選択することで「自分らしい生き方」を見出していく、まさにこれからの大学受験や就職に必要な次世代型のツールといえるでしょう。このキャリア・パスポートには「先生からのメッセージ」が各項目に記されており、教師との対話や助言、関わりからも生徒たちは「気づき」を得ます。多角的な視点からの学びを積み重ねた記録が、今後の人生を創る大きな道しるべになる、これがキャリア・パスポートの役割です。

 
キャリア・パスポート導入にあたって留意すべき点は?
一方で、キャリア・パスポートの運用にあたっては、さまざまな課題がでることが想定されます。
今回の必須化にあたり主要5教科を中心としたこれまでのカリキュラムを受講した生徒たちが、自分自身の将来の理想像を描き、
その理想から自分がいまするべきことを逆算するという初めてのスキームを習得することになります。
初めての思考方法の習得自体が困難なのはもちろんですが、
自分自身の抽象的な理想を可視化・言語化しキャリア・パスポートに記載する
プロセスそのものに恥ずかしさや抵抗感を抱く生徒も少なくないでしょう。
さらに記載の難易度は高さはもちろん、経験もない中、記載した内容が適切に実行可能なものかどうか、判断する指標もありません。

どのようなプロセスで考えたら自分の理想像を描けるのか。
そこから逆算し、適切な行動に落とし込むにはどうすればいいのか。

実効性を伴った生徒のやる気を喚起するキャリア・パスポートにするには、生徒への記載の事前指導が欠かせないことはもちろん、

指導する先生方のフォローも欠かせません。

 

ワンランク上のキャリアパスポートを目指すエナジードの教材とは?

 大学受験や就職活動に役立てるだけでなく、生徒の人間性や価値観そのものを育てるキャリア・パスポートですが、学校側が限られた時間の中で積極的・自主的な記入を促すプログラムを作成、主体的な学びへ効果的につなげるよう生徒を指導することが難しいと感じている先生方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで注目していただきたいのが、中・高校生に向けた「次世代型キャリア教育ENAGEED」。生徒と教員、両者のスキルアップを目指す学習モチベーションを上げ、主体性を育む教材について、実際に導入した事例をご紹介します。

■導入事例1.「多摩大学目黒中学校・高等学校」

多摩大学目黒高等学校2017年にエナジードを導入したこちらの学校が以前から強く感じているのは、従来のキャリア教育・進路指導では、現在ある職業を例示するか各自の適正に従って紹介するというものが多いということ。具体的なプログラムを通じて社会の中でやりたいことを明確にしたり、自分からアイデアを出して仕事を作り出す、そのプロセスを授業で学ぶことが、生徒の可能性を引き出すきっかけとして活用されています。

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目白研心中学校・高等学校導入事例2.「目白研心中学校・高等学校」

入学したての高校1年生に「この学校で成長できる」というメッセージを伝えたい、そんな目的を持ちつつも、それ以上の成果を上げていると答えてくださったのがこちらの学校。エナジードが提案するカリキュラムにより、自由に発想して意見が言い合える授業は生徒と教員にとって良い空間をつくりだしているのだとか。実際に3年間エナジードで学んだ生徒の多くが、自己をしっかり持ち、他人の意見を柔軟に取り入れるようになったとリアルに実感されているそうです。

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全国190校余りで導入されているエナジードのカリキュラム内容は「テキスト」「ムービー」「グループワーク」を通じて新しい時代に対応する力を育てること。今、予想されている未来を把握し、社会・未来・海外・他社視点とステージを変えながら、ゼロから1を生む経験を繰り返します。そして自らの発案を形にして認められる一連の流れを何度も体感させることで、やりたいことを自ら見つけ挑戦する大人を目指していきます。

 

エナジードの授業を受けた生徒と先生、保護者の反応は?

エナジードが支持される多くの理由には、前述で記した「ゼロから1を生む経験」と「肯定的な反応を得る機会」を最大限に提供するプロセスと、そこから得られる学びです。エナジードの授業を受けた生徒・教員、そして保護者の感想をまとめてみました。

 

【生徒の反応】

・「誰もやらないから無理」ではなく「誰もやらないから自分がやる」という気持ちが芽生えた(中学2年)

・友達と意見を交換することがあまり日常生活出なかったので、とても有意義な時間でした。自分ってこんなに考えられるんだ!と自分を再認識できたと思います。(高校1年)

【先生の反応】

・進学先を偏差値ではなく、やりたいことから考えるようになった

・生徒のプレゼン力が本当に上がった

【保護者の反応】

・自分が子どもの時に、これをやりたかった

・おとなしかった息子が、突然起業すると言いだした

 

反応はさまざまですが、多くの学生たちが「考える力」「将来を描く力」「発想力」「想像力」をエナジードの授業を通じて身につけたと感想が寄せられています。

大学の入試傾向の変化、今の企業に求められる人材、それらをフォローアップするキャリア・パスポートの導入。10代の学びは生徒たちの人生を作る基礎の価値観となります。一生学び続ける動機と、それを得る手段についてあらためて考えてみてはいかがでしょうか。

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