イベント 教育関係者様向け

コクヨ×エナジード【イベントレポート】探究学習の「これから」を語るイベントを共催しました

2023.10.04

 

「探究学習の『これから』を語る」


2023年8月24日、株式会社エナジード(以下「エナジード」)はコクヨ株式会社(以下「コクヨ」)と共催で、中学校・高校の先生方を対象とする「探究学習の『これから』を語る」イベントを開催いたしました。

 

開催の背景


昨年度から高校で新たに必修科目となった『総合的な探究の時間』。
多くの先生方とお話をする中で、生徒の興味・関心や学びたいことに授業が合っていないなど「生徒の主体性の引き出し方」に問題があるように思われるケースが散見されました。そこで本イベントでは、「生徒の主体性」を引き出す教師側にスポットを当て、教育業界で著名なお二人の先生にご登壇いただき、講演・パネルディスカッションを実施いたしました。

探究を成功させるためには、探究以外の授業が大事(山本 崇雄先生)


1人目の登壇者は、横浜創英中学校・高等学校(以下「横浜創英」)で校長補佐を務めている山本 崇雄先生。25年の間、公立学校で奉職された後、現在は複数の学校・企業と雇用契約を結んでいる複業教師で、「教えない授業」と呼ばれる自律型学習者を育てる授業を実践されています。

 

山本 崇雄先生

「探究を成功させるためには、探究以外の授業がめちゃくちゃ大事」と語ります。
改革の本丸は、学校におけるすべての授業で生徒を主体者にすること。そのため、横浜創英では、時間割や学年といった、これまでの教育のあたりまえを壊し、1,600人の子どもたちが1,600通りのカリキュラムを作ることを目指しているそうです。
身近なところでは、普通の授業の中でも探究的な学習を取り入れることができます。たとえば、英語の授業でも「絵本を作ろう」「理想の教科書を作ろう」「オンラインで海外交流をしよう(それを支えるために英会話を学ぶ)」といった学習が行われています。
いずれにせよ、「やらされる」のではなく「こういうカリキュラムがあるんだけどどうする?」と投げかけ、子どもたちの最終的に自己決定するようなデザインが非常に重要になってくると山本先生は語っていました。



先生も、生徒と一緒に考える(川久保 周先生)


2人目の登壇者は、一般企業を経験された後、千葉県浦安市の公立中学校で教員を務めている川久保 周先生。

 

川久保 周先生

「自校の1年生にアンケートを取ったところ、「学ぶ」「勉強する」「授業を受ける」という言葉について、90%の生徒が「やらされ感」「めんどくさい」「つまらない」といったネガティブなイメージを持っていました。ところが、 “とあるプロジェクト” を経た中学3年生では、85%の生徒から「楽しい」「新しい世界が生まれる」「自分からやるもの」といったポジティブな回答を得られました。
“とあるプロジェクト” は、生徒自身が興味のあること、知りたいことを深く突っ込んで学ぶ “シン・マナビ” と呼ばれる探究型学習のプロジェクト。多種多様な問いが生徒自身の興味関心から生まれ、リーディングスキルテストや全国学力・学習状況調査において学力的な成果が見られるとのことでした。
このプロジェクトを成功させるためのポイントは「主体性が育つ学年づくり」の土台があることです。
その上に各教科などの教育活動があり、それらが横断的に絡み合うなかで、探究型学習プロジェクトであるシン・マナビの成功があると語っていました。


環境を整え、質問で引き出し、ともに学んでいく(パネルディスカッション)


パネルディスカッション

 

本イベントのサブタイトルになっている「生徒が主体的になる取り組みを教師はどう支援するか?」というテーマについて、以下のような意見が交わされました。

・コクヨ三浦氏(写真左):(企業の視点から、メンバーが)やりたいことにまい進して周りが見えなくなっているときに、周りの第三者がサポートする。のめり込んでいるときに、リズムを切ってあげる。きびしい言葉とやさしい言葉とお金と情報を与える。

目的は共有したうえで、プロセスは自由にする。
・山本先生:基本的に放っておく。他の人の学びをジャマしなければ、学ばない権利も認めている。教師は「メタ認知をさせるための質問」「目標設定を確認させるための質問」「手段の多様さを広げるための質問」など、問いをたくさん持っておくとよい。
・川久保先生:教員はサポートし、黒子であり、共に学ぶ仲間である “共IN” であることが重要である。



参加者の声・まとめ


今回のイベントには、対面・オンライン会場であわせて約100名の方にご参加いただきました。参加された方からは、

“子どもたちの自律した主体的な学びにむけての考え方、やり方に触れることができた。 子どもたちの「やりたい」「人権」を
大事にされているところがいいですね。”


“現場で実際に改革して実践されている先生方だったので参考になりました。 特に今回は、私立、公立と違う先生のお話だったので
非常にためになりました。”

といった声を頂きました。
「生徒の主体性」について改めて考え、2学期以降の教育活動につなげていただきたいという想いから会場をご提供いただき、イベントを開催いたしました。
今後も、先生方やコクヨのみなさまとともに、学びのイベントを企画してまいります。ぜひご期待ください!

 

イベント参加者